沖縄県立芸術大学

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2013年10月2日水曜日

第9回芸術学専攻教養講座

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沖縄県立芸術大学 美術工芸学部
第9回芸術学専攻教養講座

日時
各回とも18:00〜19:30
会場
沖縄県立芸術大学 首里当蔵キャンパス 附属図書・芸術資料館 多目的室
入場料
無料
主催
沖縄県立芸術大学美術工芸学部 芸術学専攻

「芸術学」という言葉から、みなさんはどのような学問を思い浮かべるでしょうか。この教養講座は、「芸術学」という魅力ある学問をひろく一般の皆様に知っていただくため毎年開講しているものです。第9回となる今年も、芸術学専攻の教員が幅広いジャンルから講座を提供いたします。ぜひお気軽にご参加ください。

平成25年10月15日(火)
幻視のなかのセザンヌ
講師
浅野 春男

セザンヌという画家は、実証主義的にも精神分析的にも捉えがたいような不思議な画家です。彼の作品には、私たちの魂に訴えてくる神秘的なところがあります。それについて語ることは、ほとんど自分の幻想について述べるのに似ています。
そのような「私のセザンヌ」についてお話します。

平成25年10月22日(火)
セイレーンの歌―天使の声か悪魔の囁きか
講師
尾形 希和子

ホメロスの『オディッセイア』には、美しい声で船乗りたちを誘惑し海に引きずり込むセイレーンが登場する。一方プラトンやプルタルコスは、セイレーンは「天上の音楽」を奏でると言う。中世ではセイレーンはもっぱら悪徳とみなされたが、ルネサンスには再び天上の音楽と結びつけられるようになった。この概念は新大陸にわたり、セイレーンの名は楽器チャランゴの音を美しくするという精霊の名の中にも反映される。悪魔、天使両方の音楽になぞらえられるセイレーンの歌声について図像を通して紹介する。

平成25年10月29日(火)
「歴史的時間」の問題をめぐってージンメル、パノフスキー、ヴァールブルクー
講師
喜屋武盛也

哲学者ゲオルグ・ジンメルが論考「歴史的時間の問題」(1916)のなかで主張したところによれば、現実の内容が歴史の内容となるためには、我々の時間体系内の特定の位置に固着されなければならない、という。この論考を読んだ美術史家パノフスキーは、この主張が言わんとする事柄が美術の歴史にどのような(特殊な)形で現れているのか、「様式」の問題に即して述べた。様式についてのわたしたちの直観は、どのような手続きを経て歴史となるのか。
パノフスキー自身や、美術史家ヴァールブルクの方法を紹介しつつ、皆さんと考えてみたいと思います。

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